昨年のケイトウから採った種で育てたものが、今年、赤く鮮やかに咲きました。
葉っぱの紫とのコントラストが何とも、秋らしさを感じさせてくれます。
これから冬に向かって年末を迎えるんだな~ということを感じ始める季節です。(私だけ早いですかね。)
そんな秋が深まる季節の労務管理について、本日は書いていきます。
年に一度、会社で必ず行うことになっている労務があります。
年末であれば年末調整。そのほかにも36協定届や健康診断、労働保険年度更新や算定基礎届などいろいろあります。
この季節、やらなければいけないのが最低賃金の確認です。
最低賃金とは
最低賃金とは、国により定められた額以上の賃金を支払わなければならないとするもので、そのうち地域別最低賃金は都道府県ごとに47の額が決められます。
この額の改定が、毎年10月(都道府県によって発効日が違うので注意)に行われます。
政府は、最低賃金の全国加重平均を1,000円にすることを目指していて、去年はコロナの打撃が大きかったこともあり、東京では額が据え置かれました。全国加重平均もその前の年と比べ1円だけのUPでしたが、そのこともあり、今年は全国平均で28円UPという過去最大の上げ幅になりました。
それでも全国平均では930円と、1,000円にはまだビハインドがあります。
今年、東京都では1,041円(28円UP)、埼玉県では956円(28円UP)となりました。
現在の従業員さんの時間給がこれを下回っている場合は、10月から給与額を改定する必要が出てきますので、この時期、改定が必要な人の洗い出しをしておかれるといいと思います。
確認方法
時間給で働いている従業員さんの確認は簡単です。
そのまま時給額を比較して、最低賃金額と同額またはそれより多ければいいわけです。
月給の従業員さんは、月給額を時給換算する作業が必要になってきます。
その計算は、(月給÷月平均所定労働時間数)により行います。ただし、月給額から除外する以下の手当額があります。
賞与や臨時に支払われる賃金
時間外手当(普通残業割増・休日割増・深夜割増、固定時間外手当)
精皆勤手当、通勤手当および家族手当
生産性向上とセットで
今年の改定は、企業様にとって昨年の反動からインパクトが大きいものとなるのではないでしょうか。
そもそも従業員一人あたりの生産性が上がっていないのに、時給換算額だけをどんどん上げていくというのはキツイものがありますね。
従業員さんが個々にレベルアップされることを目指すことと併せて実施していくのが理想です。
「産性性向上」というと、同じコスト・同じ人員でより多くの業務・生産ができるよう、標準化・単純化するというイメージが大きいですが、現代はそれだけではなくて、業務そのものを見直すことだったり、大胆にシフトチェンジすることも必要になってくる時代なのかもしれません。
※厚労省で最低賃金引上げに向けた、中小企業・小規模事業者に対して生産性向上等支援の助成事業があります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考:厚生労働省HP「賃金(賃金引上げ、労働生産性向上)」「地域別最低賃金の全国一覧」
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