Vision型とValue型の価値観
コーチングでは、その人が何に価値を置いているのかということを重要視します。そのことが、その人のものの据え方や考え方の癖、繰り返し起こす事象の原因を作り出していることがあると考えるからです。
では「Vision型」とはどのような傾向かと言うと、ある未来の時点にどうなっていたいか、ということを軸に、その目標のために逆算して今どうしていなければいけないか、いつまでにどの程度の目標をクリアしていないといけないか、という風にしてモチベーションを上げていく思考の型のことです。
具体例をあげると、数値目標を課されているからそれを達成するために、何をどのような料金で販売し、達成するために有効なターゲットは誰で、その人に売るためにはどう売る、というように考える思考だと言えると思います。私個人の感覚では、営業職の人はこのような思考傾向の人が多いように思います。たぶん職業病?って思うのですが、常にこのように考えるように仕事の中で習慣づけられているのではないでしょうか。
人が何に価値を置くのか、どのような思考をするのかということは、その人が日々多くの時間を費やす「仕事」によっても左右されることがあるんじゃないかと思います。
ではValue型って?
「Value型」というのは、「状態」そのものへの満足感や充実感、またはその状態に価値を見出す思考の型です。
これは自分の状態のみならず、ビジネスなら、お客様が喜んでいる状態なども指します。
何かに役立っている状態や、いいと思う世界観が打ち出せている状態に満たされた感でやる気が出るので、結果としてサービスが向上し業績が上がるというようなことが起こります。
これも私個人の見解ですが、こちらは女性的な思考と言えるのではないかと思っています。職種で言うとサービス業やクリエイティブ職などに多い傾向と言えるでしょうか。
結局、どちらかだけで考える人はおらず、どちらの傾向が強いか、またはどういう場面でどちらの傾向が強く出るか、ということなのではないでしょうか。
また、同じチームの中の何かの場面で、価値観の違いが表出した場合に、価値観の傾向が違うということを受け止めることが必要でしょう。
私個人としては、これからの時代において企業の中でも「Value型」の思考は尊重されていくのではないかと思っています。
最近では、テレワークが一般的になり、東京の企業に雇用されているのに地方にI ターンして子育てしながらリモートワークする、なんてことが起こっているようですね。そのような働き方ができるのは実際ごく限られた人だと思いますが、そういう風に個人の暮らし方について企業が可能な限り尊重するという動きはまさに「Value型」の思考だと思います。
女性も企業で当たり前に活躍する時代、また世代間・職種間でもさまざまな価値観がありますが、コーチング的マインドで受け止めらるようになれれいいなと思います。
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